発電所詳細

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飯舘村小宮字くつわ掛発電所

発電所オーナーOWNER

飯舘電力株式会社

 大震災から3年半経った2014年9月29日、原発事故による福島県内<全村避難>12市町村のひとつ飯舘村に、村民を含む5人の有志により飯舘電力㈱が産声を上げた。発起人である大和川酒造店第9代当主の佐藤彌右衛門は設立理念を次のように謳い上げた<私たちの住んで来た美しい飯舘村は、東京電力福島第一原子力発電所の原発事故により、全村避難という不条理な現実を受け入れざるをえなくなった。村があるべき未来を奪われた事に怒りと抗議をしつつも、村民自らが飯舘村の土地と風土を守り、村の未来を創るために飯館電力株式会社を設立した。「産業の創造」「村民の自立と再生」「自信と尊厳を取り戻すこと」をめざして飯舘村のあるべき未来を自らの手により造り成すものとする>。
 全村避難指示から6年経った2017年3月31日に一部を除き避難解除となり、ゆっくりと復興が動き始めている。皆様からの電気代の一部は弊社を介して村や村民に地代、雇用、配当、納税、寄付などの形で循環し、弊社メンバーよる大災害の風化防止活動(視察案内、講演、情報発信)の原資ともなっている。

発電所の詳細DETAIL

1)方式:太陽光発電所

2)規模:49.5kw(一般家庭15軒分)

3)立地:飯舘村中心部の農地
 近所には有名な村民憩いの場所である<ゑびす庵>がある。ここのうどんはご主人の手打ちで、2018年大晦日のNHK紅白歌合戦の最後に、嵐のメンバーが帰村した村民と一緒にそのうどんをすする光景が、NHKホール舞台の大画面に映し出されました。

4)特徴:ソーラーシェアリング式太陽光発電装置である。
 ソーラーシェアリングとは、農地に約3mの高さの架台を設置しソーラーパネルを並べ、下の農地では営農、上のパネルでは発電する仕組みで、太陽エネルギーを植物と発電に分けて利用するためその名がある。農家にとっては営農収入と売電収入のダブルインカムが実現できるため、新しい農業モデルの提案でもある。

発電所の展望PROSPECT

 現在村内全域に合計47基の太陽光発電所が稼働し、一般家庭約600世帯以上の電気を作り出している。震災前の人口は約6,000人、1700世帯の村であったが、避難解除後約1,000人(即ち、約500世帯)が帰村しているので、既に弊社の発電所が全員の電気需要を満たしているとも言える。今後は太陽光発電以外の自然エネルギーの可能性を模索しながら、脱原発&脱炭素に直接貢献できる活動を続けていく。

みんな電力BLOG『飯舘電力千葉訓道さんに聞く、設立の経緯とこれからの復興』


DATA

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